About the Book
 

本の原稿をまとめたのが2007年2月。出版社に打診するための企画書を作り、出版社からのオファーを頂いたのは2008年の1月でした。忙しかったのはそのとおりですが、時間をかけすぎたような気もします。

ただ、このタイミングだったからこそ、この出会いがあった…のかもしれません。

すばらしい編集者さんと出会い、もとの原稿がどんどん「成長」していきました。
個人的には、映画『プリティ・ウーマン』でジュリア・ロバーツが演じるヴィヴィアンが大変身を遂げる過程と似ているなと思ったりしているのですが、とにかく変化していったのです。

編集の人は、わたしがまとめた原稿に対して、プロの編集者ならではの視点で多くの有益な提案やコメントをくださいました。

それをヒントに発想をふくらませ、もともと入っていなかったピクチャー・ノートを追加したり、原稿にあったピクチャー・ノートを削ったりしています。こうして、「2つ目」の原稿になりました。

これを編集者さんがもう一度読んで、さらにブラッシュアップ。「3つ目」の原稿ができあがった頃には、最初とは装いがずいぶんと違ってきたのです。

書いてあるテーマは、基本的に変わっていません。変わったのは、「見せ方」です。

ピクチャー・ノートなんて作ったことのない中高生が、ひとりでオリジナルのピクチャー・ノートを作っていけるようにガイドしていくような、見せ方。

絵は苦手だと思っている中高生が、苦手意識をなくして楽しみながら勉強できるような、見せ方…。

この過程は、とても勉強になりました。

今まで、雑誌の連載を書くにしてもムック本の特集記事を書くにしても、書いたものがわりとそのまま使われてきました。テーマを変えずに「見せ方」を変えるということを、したことがなかったのです。

よく考えてみれば当たり前のことなのですが、あまり意識したことがありませんでした。

こうしておおよその原稿がかたまったところで、編集サイドでページ割り。ここでまた、ページの関係などで加筆修正が発生しています。

編集者さんと打ち合わせをしながら脳をフル回転させると、新しいイメージや発想が次々と浮かんできます。
それに合わせて、わたしの頭の中にあるイメージを伝達する目的で、娘に何枚も絵を描いてもらいました。

つまり、意思疎通や「打ち合わせのたたき台」だけのために描いた絵が、たくさんあるということです。

同時に、本の「ノド」の部分による影響をなくすために、絵の描き直しも発生しました。
見開きで掲載する絵は、そのまま取り込んでは中央が綴じこまれてしまうため、中央を「間延びさせた」絵に描き直す必要があるのです。

中央以外の部分は、もとのまま。中央だけを引っ張って伸ばしたような絵にします。

ほとんどが娘の作業でしたので、負荷がかかったのはわたしよりも娘なのですが、多いものではページ割りに合わせて同じテーマで同じ内容の絵を5回くらい描き直しています。

本の出版というのは、はやければ3〜4ヶ月くらいでできるようですが(わたしの知人で、1ヶ月で出した人もいます)、今回の場合は編集者さんと最初の打ち合わせしてからデザイナーさんに渡せるデータになるまでに、半年以上かかっています。

半年かけてようやく、デザイナーさんに渡すWord原稿になりました。

そしてさらに…。

デザイナーさんはMacintoshを使っていて、わたしはWindows。互換性の問題に加えて、画像データの解像度の問題も発生しました。

紙の原本からとりこんでもらう絵は問題ないのですが、説明を分かりやすくするためにわたしがWindows版のWordで描いた図やオブジェクト文字などは、すべて印刷用に作り直す必要があったのです。

結果的には、WordとPhotoshopを駆使して印刷向けのデータを作成しました。今まで一度もやったことがない作業で、最初は間違いばかりでしたが、最後にはできるようになっています。

ウェブサイトの作成やWordのドキュメント作成程度であれば、解像度は72dpiで十分。実際、Photoshopのデフォルトも72になっています。ところが、印刷向けには解像度350dpi以上のデータが必要。

この変換に試行錯誤がありました。

こうしてあげていくとキリがありませんが、長く感じた最大の要因は時間の使い方ではないかと思います。
今回は、構想を原稿にまとめるところから最後の入稿まで、すべてが細切れの時間を使っての作業でした。

フリーランスとはいえ、事実上のフルタイムかそれ以上に働いていましたし、家事、育児、学校役員、地域役員、学校ボランティアなどなど、やることは山ほどあります。加えて、原稿執筆時には大学にも在籍していましたから、感覚的にはものすご〜く長かった のです。実際の日数でも、長かったです。

が、とにもかくにも、できあがりました。

支えてくださった多くの方々に、心から感謝したいと思います。
多くの方々の支えがあってこそ、今にいたっています。

みなさま、ほんとうにありがとうございました。

 

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